ガザ女子学生日記

2025年1月11日(土)

2025-02-02 19:35:01
2025-02-07 15:35:10
目次

ソーシャルメディアで友人がシェアした記事を見つけました。それは私が今まで見た中で最もつらい記事でした。かつて私が教えた生徒、アブドゥル・ラヒム・アル・ファラの死亡の発表でした。そのニュースはまるで雷に打たれたように私を襲い、打ちのめしました。礼儀正しく、行儀がよく、美しい笑顔と輝きを持った少年、アブドゥル・ラヒムは、もうこの世にいません。

 私は悲しみに打ちひしがれ、「行かないで…アブドゥル・ラヒム!」と叫びました。私は泣き声を抑えることができず、この現実の厳しさに身動きが取れなくなりました。こんなに若く、夢にあふれた子どもが、どうしてこんな残酷な方法で命を奪われるのでしょうか?

 アブドゥル・ラヒムはいつもクラスで私にこう言っていました。「僕は将来医者になって、病人を助けて治します。」彼は希望に満ちた人生を夢見ていました。彼はクラスで最も優秀な生徒の一人で、いつも鋭く素晴らしい答えをして目立っていました。その答えは私を感心させ、友人たちからも称賛をもらっていました。

 アブドゥル・ラヒムはただの生徒ではありませんでした。彼はクラスのスターであり、大好きな生徒の一人でした。純粋で優しく謙虚で勤勉でした。私は毎日、彼が夢の実現に向けて着実に歩むのを見てきました。しかし、イスラエルの占領により、彼の旅は残酷に中断され、彼の美しい夢は消え去りました。

 アブドゥル・ラヒムのために心から泣きました。彼を失ったことだけでなく、彼が叶えられなかった夢と奪われた子ども時代のために泣きました。アブドゥル・ラヒムの死は国のために死亡した人達のリストに追加された数字ではありません。

 彼を標的にし、殺害したことは単なる犯罪ではなく、命を救う医者になるという夢を抹殺した行為でもあります。彼の命は奪われ、それとともに彼の希望と志も消え去ってしまったのです。

 アブドゥル・ラヒムは私の記憶の中に永遠に残ります。かつては希望と野望の象徴だった特別な子どもでした。彼はもう私たちのそばにいませんが、彼の記憶は私たちの心の中に生き続けます。占領の残酷さと、どんなに過酷な状況でも子どもたちの夢を信じることの大切さを優しく思い出させてくれる存在として。

この記事を書いた人

Sabara

Sabara(サバラ)22歳 パレスチナ・ガザ地区出身。アル・アクサ大学で英文学を勉強中。情熱的で野心家。写真撮影と読書が好き。2024年11月から日記を書き続けている。