
そして2025年1月19日という素晴らしい日がやってきました。早朝からだれもが不安と忍耐を持ってニュースを見守り、停戦が正式に宣言される瞬間を待ちわびました。不安の中に喜びがあり、緊張の鼓動が速まり平静さを保つことがとても難しかったです。
ガザで停戦が正式に発表されたとき、私は自分の感情を抑えることができませんでした。この大きな喜びをガザの人たちと分かち合うために、私は外の通りに出ました。忘れられない瞬間でした。タクビラート(アッラーフ・アクバル)の声が外で大きく聞こえ、戦争を終結させてくれた神への感謝の叫びがあちこちで響き渡りました。殺戮と破壊の時間は止まり、恐怖に恐怖を重ねる日々は終わりを告げたのです。
その日、私が目にした最も印象的な光景の一つは、テントを解体し家に戻る準備のために荷物をまとめる人々の姿でした。彼らの目からは涙があふれていましたが、この時は喜びと、自然な流れの中で、戻れる帰還への希望の涙だったのです。荷物をトラックに積み込み、疲れ果てているにも関わらず笑顔を浮かべ、数か月前に去った家に向かってゆっくりと移動して行く家族を見かけました。
大きな喜びで話かけてくれる青年にも出会いました:「やっとテント生活から解放されるんだ。たとえ破壊されていたとしても、自分たちの家に戻れるんだ。大切なことは、自分たちの土地で懐かしい家の壁に囲まれて暮らせるという事なんだよ。」しかしこの喜びの中にも苦い現実があります。多くの家族が甚大な破壊により、帰る家を失っていることがわかりました。
ガザに残された数少ない家屋では、帰還者全員が戻れる家もなく、ガザに住む人々のほとんどは、未だにテントで暮らしを続けているのです。
喜びの中心はいつも子どもたちです。子どもたちが無邪気に通りに出て、遊び、楽しそうに踊ったり、目を輝かせているのは子どもたちでした。そして彼らは、明るく楽しげに大きな声で、“戦争は、終わった。もう爆撃の攻撃は、ないよ!もう怖くないよ!” と叫んでいました。この光景を見て私の心は、喜びで一杯になりました。ガザの子どもたちは、当然のように平和に暮らす権利があります。何も心配することなく眠り、安全で安定した環境で育つ権利があるのです。