ガザ女子学生日記

2024年12月7日(土)

2025-04-14 20:09:01
2025-04-16 14:17:50
目次

目を覚ますと、父が外から卵の皿を持って帰ってきました。 びっくりして私は、一瞬立ち止まったほどです。「これは何? これは卵?」 すぐに皿を触って確かめると、驚いたことに本当に卵でした!

貴重な宝物に、突然出くわしたような、何とも言えない大きな喜びに浸っていました。 あまりの嬉しさに、空高く舞い上がる軽やかな鳥のような気分でした。 私はためらうことなく、家族のために特別な朝食を用意することにしました。 気力を振り絞ってみんなを起こし、興奮気味に叫びました。「さあ! さあ! さあ!さあ!今日は素晴らしい朝食を用意したわよ!」

テーブルの上の卵を見て、家族は驚きと喜びで顔を輝かせました。 彼らは驚いて尋ねました。「これは何? これは卵?今日、卵を食べられるの?」 その質問を聞いて、私は涙をこらえることができませんでした。

どうしてこんなことになってしまったのでしょうか? 最も基本的な生活必需品のひとつである卵を、なかなか手に入れることが出来ず、夢になってしまったのです。 健康で成長するために必要なもので、誰もが簡単に手に入れられるはずのものを、どうして私達から奪うのでしょうか、私には理解できません。

これがイスラエルの占領下にある私たちの現実です。イスラエルは、私たちから最も基本的な人権を故意に奪い、想像しうるあらゆる方法で私達を辱める術を身につけているのです。 しかし、痛みや苦しみにもかかわらず、私たちは逞しく生きています。 私たちは人生を愛し、できる限り尊厳をもって生きる努力を続けています。

この日は、私たちがしばしば当たり前だと思っている小さなことが、心の底では計り知れない価値を秘めていることの大切さを思い知らされました。 私たちは生命の子どもであり、服従することを知らないこの土地の子どもです。あらゆることに喜びを求め、全力で抵抗し続けます。

この記事を書いた人

Sabara

Sabara(サバラ)22歳 パレスチナ・ガザ地区出身。アル・アクサ大学で英文学を勉強中。情熱的で野心家。写真撮影と読書が好き。2024年11月から日記を書き続けている。