ガザ女子学生日記

2024年11月22日(金)

2025-01-07 13:42:08
2025-03-29 16:24:15
目次

テントの中で厳しい冬に耐えられなくなった私たちは、イスラエル軍によって破壊されてしまった家にあえて戻りました。 父は、そこがまだ危険地域であるにもかかわらず、できるだけ修復して住むことを決めたのです。 苦渋の決断ではありましたが、シェルターなしで寒さに耐えるよりはずっとましだと思ったからです。

戻った家の中に入ると、私はその光景に耐えられませんでした。 かつての温もりと家族の愛に満ちあふれていたその場所は、まさに悪夢化していました。 壁は弾痕だらけで、床は兵士たちが残した汚物で覆われていたのです。 私の美しい思い出がすっかり犯されたような気がしました。

私たちは家の掃除を始めたのですが、涙が止まりませんでした。物が壊されただけではなく、私たちの生活全体が崩されていくことを目の当たりにしたからです。 この壊された家の中で残された私たちの思い出を振り返ることで、私の胸は張り裂けそうになりました。

長い一日を終えてシャワーを浴びようと思っても、さらに厳しい現実に直面するのです。 シャワーもお湯もない現実。 長い距離を歩いて水を汲みに行かなければならない現実です。 電気がないのでお湯を沸かすためには、薪を集めなければならないことから始まります。

しかし、火を起こすことはそんなに簡単なことではありません。 煙が入ると目にしみるし、とても焼けるように熱くて、その煙で息がしづらく、こうして 煙と寒さの中で、私は、ただただ人間の最も基本的に必要なことだけのために戦っている自分に気づくのです。

私が今望むことは、日常が普通に戻ることです、シャワーを浴びることが、そんなに難しい事ではなく、また特別なことでもなく、単に普通に日常が送れることを願っているだけです。イスラエル軍によってすべてが壊される前の生活がとても懐かしく思い出します。家を掃除するために寒さや煙と戦う必要のない生活が恋しいのです。

この記事を書いた人

Sabara

Sabara(サバラ)22歳 パレスチナ・ガザ地区出身。アル・アクサ大学で英文学を勉強中。情熱的で野心家。写真撮影と読書が好き。2024年11月から日記を書き続けている。