ガザ女子学生日記

2024年12月22日(日)

2025-04-27 09:48:30
2025-04-28 19:36:18
目次

私は、新たな明るい気持ちで目が覚め、愛を感じ熱い思いで満たされた一日を過ごせています。それは、医療機関でのボランティア活動で今までにない経験をしたのです。それは、栄養失調の子どもたち、授乳中の女性、妊婦の健康診断を行うという人道的にもとても大切な使命を担う活動でした。

私の担当セクションは子どもたちでした。私は、張り切って仕事を始めたのですが、目の当たりにした悲惨な状況に、悲しみと怒りがこみ上げてきました。 子どもたちは目に見えて栄養失調に苦しんでいました。そして子供たちのか弱い身体と青白い顔は、この悲惨な状況を物語っていました。 健康に成長にするための不可欠な食料、タンパク質、ビタミンが確実に不足しているのです。

仕事をしている時に、小さいこどもが無邪気さと悲しみに満ちた目で私に近づいて話しかけてきました。栄養になる物が欲しいと頼み込んできたのです。私は、そういうものを渡すときは健康診断の結果に基づいてからと説明をしていると、「僕はお腹がすいてぺこぺこなんだ。あまりに空きすぎて夜も眠れないんだ。だから何か頂戴。」と声を詰まらせながら私に訴えたのです。

それを聞いた時、私は本当にショックでした。彼の言葉が胸に突き刺さり、涙を隠さずにはいられませんでした。この世界の子どもたちが、どうしてこんなに飢えているのでしょうか。私は、ためらうことなくこの子にお腹を満たすものを買ってあげました。普通のビスケットを手渡すと、彼はまるでかけがえのない宝物のようにうれしそうに満面の笑みを見せてくれました。

その後、仕事に戻ったのですが、あの子どもの言葉や表情が脳裏から離れませんでした。子どもたちの幸せへの願う思いと厳しい現実に対しての深い悲しみの感情が交差する一日でした。ボランティア活動は単なる義務としての行動ではなく、人間性をより豊かにし、より良い未来のために働く原動力にもなることを、この経験を通して学びました。

この記事を書いた人

Sabara

Sabara(サバラ)22歳 パレスチナ・ガザ地区出身。アル・アクサ大学で英文学を勉強中。情熱的で野心家。写真撮影と読書が好き。2024年11月から日記を書き続けている。