ガザ女子学生日記

2024年12月25日(水)

2025-04-27 09:56:07
2025-05-03 16:47:20
目次

今日は、父に必要な検査のために病院に向かっていた時、いつもの悲しみとは、全く相反する賞賛に満ちた瞬間を経験しました。

病院へと続く道に入ると、厳しい現実の光景が目に飛び込みました。ジャーナリストたちのテントがずらりと並び、ガザで起きていることの真相を世界に伝えようと、昼夜を問わず精力的に活動している様子が伺えました。

私が最も心を痛めたのは、ジャーナリストたちが働いている環境でした。彼らのテントは通り沿いの直ぐのところに設置されているせいで、けたたましい騒音と混沌とした中にありました。救急車のサイレンが鳴り続け、隣の市場の喧騒、売り子たちの呼ぶ声が行き交っていました。このような過酷な決して良い環境とは言えない中でも、彼らは仕事の動きを止めることはありませんでした。ガザの人々の苦しみを、自分たちの声で、世界につながる懸け橋になろうと誓っているかのように働き続けていたのです。

この様な状況に置かれたジャーナリストたちを見て、彼らの強さと仕事に対する決意に尊敬の念を抱きました。過酷な環境下でどうやって仕事に耐えることができるのでしょうか。ジャーナリストとしての仕事の重要性とその大切な役割にふさわしい静かで整った場所が提供されるべきと思います。しかし、不平も言わずにテントで暮らし、不眠不休で奮闘しているのです。この場面はとても厳しく受け止めたのですが、私にとってはこれからの大きな教訓となりました。

ジャーナリストの人たちは、どんな困難な状況にあっても、耐え忍ぶための力強さと意識の高さがあると思います。この様な苦しみの中で彼らが働けるのであれば、私達も忍耐と強い決意を持ち続けるべきではないでしょうか。彼らは単なるニュースの伝達者ではなく、パレスチナの人々の苦悩に寄り添い共に生きて、世界にこの現実を届けるために闘っているのです。

同胞であるパレスチナ人について、そして私たちが持っている苦悩の大きさについても考えました。そして私たちにとって、最も基本的な人権でさえ、手の届かない贅沢品になってしまっていることに気づきました。世界の他の地域では、環境の整った快適なオフィスで仕事をしているジャーナリストたちがここでは、夏の暑さも冬の寒さも遮ることのできないテントで、耐えがたい混沌とした中で働いているのです。苦い現実でしたが、希望に満ちているのです。

ここにいるジャーナリストたちは、ガザの人々と同様、自分たちが直面するあらゆる問題にも関わらず揺るぎない強さを持って日々世界に向けて真実を発信しています。彼らの苦しみは、私たちのパレスチナ人の苦しみの一部であり、そこには、決して打ち砕くことの出来ない、生き抜く粘り強いメッサージが込められています。

この記事を書いた人

Sabara

Sabara(サバラ)22歳 パレスチナ・ガザ地区出身。アル・アクサ大学で英文学を勉強中。情熱的で野心家。写真撮影と読書が好き。2024年11月から日記を書き続けている。