ガザ女子学生日記

2025年2月16日(日)

2025-05-09 16:36:53
2025-05-09 16:43:10
目次

私は、何年もの馴染みのある自宅近くの通りを懐かしく歩きました。通りの特徴なども良く覚えているので、目印の一つを探しながら歩いていました。

通りは、完全に破壊されていました。歴史的な学校も、この通りを歩くときによく聞いていたモスクからの礼拝の呼びかけも、あらゆる痕跡が何もなくなっていました。古い家々の特徴も、もう見ることは出来ません。何もないのです。そしてただ私の目に残るのは、破壊の痕跡と、ガザの美しさに対するイスラエルの憎悪だけが残ります。イスラエルの憎悪を具現化したのが、あらゆるものの破壊につながっているのです。例えば私たちの家、私たちの夢、私達の人生の痕跡さえもすべてを消しとっているのです。

通りのどの角となる場所にも、看板も何もないのです。この通りにジムがあって、私は、大学に行く前に、朝、良く通った場所でした。

一体何が起きたのか一言では言い表せませんが、はっきり言えることは、私たちの日常は完全に変わってしまいました。以前の生活に戻れたら思います。少しでもいいから取り戻したい気持ちで一杯です。

私たちの尊厳が守られている日常を心から願うのです。恐怖も、爆撃も、占領も無く、血が流れることが決してない日常です。

この記事を書いた人

Sabara

Sabara(サバラ)22歳 パレスチナ・ガザ地区出身。アル・アクサ大学で英文学を勉強中。情熱的で野心家。写真撮影と読書が好き。2024年11月から日記を書き続けている。